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   対馬のセミ 5種  Cicadidae of Tsushima
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対馬にはチョウセンケナガニイニイを含めて6種のセミが生息しています。

まず6月下旬にニイニイゼミが鳴き始め,7月に入るとツクツクホウシ,クマゼミ,アブラゼミと続き,最後にミンミンゼミとなります。 一番遅くまで,年によっては10月中旬まで鳴いているのはツクツクホウシで,発生の期間が一番長いようです。 
いずれにしても,セミは夏の虫というイメージがあり,暑い盛りのセミの声はそれなりに風情があります。

  

 
  ミンミンゼミ  Hyalessa maculaticollis
 
全島に広く分布していますが,いずれの地でも個体数は多くありません。 

対馬のミンミンゼミは斑紋や鳴き声が朝鮮半島のものに似ているといわれています。 対馬産は本土産に比べて明らかに背面の黒化傾向が強く,特に北部ほどより強くなる感じがします。
また,腹面はほとんどが淡い黄緑色になり,黒い部分が減衰します。

ミカド型も見られますが,北部と南部の両端に多く見られるのは不思議です。 ごくまれに,ミカド型で体色がうすい赤色をした個体が出ることがあります。(ミカド型の色彩と補色の関係)
 2007.08.07   2014.07.27 
 
 2007.08.07    2014.08.22
▲対馬産ミンミンゼミ  ノーマル型とミカド型 
   
 
 
 
2012.07.29   2014.08.30 

▲鳴き声も朝鮮半島産のミンミンゼミに似ているという。 2015.08.31 ▲ミカドミンミン×ミカドミンミン 2016.07.20
 
 
 

 
  
 ▲ミカド型(♂) × ノーマル型(♀) の交尾  2010.08.15   2008.08.09
 
 
   
▲対馬産ミンミンゼミの背面色彩の変異  2008.08.23  2012.07.29  2014.07.27 

赤色型ミカドミンミン
ミンミンゼミの色彩変異型(林正美;Cicada23(1) 2016 日本セミの会)として,ミカド型と赤色型の両型の特徴を備えた「赤色型ミカドミンミン」が報告されている。 報告個体に比べるとはるかに軽微な変異だが,胸部背面がわずかに明るい褐色がかった個体です。

2016.08.25 対馬市厳原町神崎
 

 
   
 ▲対馬産ミンミンゼミの変異

    
   ■資料画像
ミカド型(ver.mikado
対馬では北部と南部の一部地域にミカド型の出現頻度の高い地域があります。 色彩や鳴き声が似ているにもかかわらず,朝鮮半島でミカド型が出ないとは不思議なことです。
2016.07.20
2016.07.31 対馬市上県町
2016.07.31 対馬市上県町
2016.07.31 対馬市上県町

ノーマル〜ミカド型の中間型
初めて見るタイプのミンミンゼミ。 normal〜f.mikadoの中間型のような感じ…。 腹面に黒色は全くありません。
2015.07.31 対馬市厳原町
2015.07.31 対馬市厳原町

対馬産ミンミンゼミの胸部背面の変異
対馬のミンミンゼミは斑紋や鳴き声が朝鮮半島のものに似ているといわれています。 
対馬産は本土産に比べて明らかに背面の黒化傾向が強く、特に北部ほどより強くなる感じがします。 また,腹面はほとんどが淡い黄緑色になり,黒い部分が減衰するのも特徴です。
2016.07.20 対馬市上県町産
▲対馬産ミンミンゼミ 胸部背面の変異



    

 
    アブラゼミ  Graptopsaltria nigrofuscata
 
 アブラゼミはセミの中でも幼虫が湿度の高い環境を好むということです。 ですから生息地が乾燥した環境に変化してくるとアブラゼミにとっては厳しいということになります。

幼少時代,アブラゼミは個体数も多くどこにでも見られました。 1本の木に何十頭も止まっていることも普通,特に柿の木は多かったという記憶があります。
 2009.08.17   ▲セアカ型  2011.08.17
 
 2008.08.14   2011.08.17 
 
 
   
 
2006.08.20     
2012.08.14 ▲ハラビロカマキリに捕食される 2016.08.13
 
 
   



  

   
  クマゼミ  Cryptotympana facialis 
 
 対馬では個体数は多くはありません。

都会(福岡の天神)などで,街路樹に鈴なりになっているのを見て,生息地によってこんなにも生態が違うのかと驚いたものです。
 2013.08.04    2013.08.04
 
2013.08.04    ▲鳴いている♂  2011.08.15
 
 
▲この個体は腹部背面の白帯は太くはないが明瞭  変異の幅があるようです  2008.08.09 
 


 

   
  ツクツクホウシ   Meimuna opalifera
 
対馬では6月下旬発生のニイニイゼミに続いて,2番目に鳴き声が聞かれます。

例年,7月10日前後に初鳴きが聞こえ,10月中旬頃まで鳴いています。 対馬のセミでは発生期が一番長いセミです。
 ▲♂ 2008.09.25    ▲♀ 2008.09.22
 
 2010.08.26   ▲鳴き声 繰り返しの回数にご注目! 2014.07.22 
 
 
   
 
   



  

   
  ニイニイゼミ   Platypleura kaempferi
 
対馬で「盆ゼミ」といえば,このニイニイゼミをさします。 対馬でも昔は新暦の7月15日にお盆の行事が行われていたのでしょう。
 2010.08.04   2011.08.01 
 
2007.07.08
 
2010.08.04 対馬市厳原町
▲珍しく毛で覆われた個体 2012.07.17 対馬市厳原町

対馬産ニイニイゼミの変異 白紋型
前翅の雲状紋には様々な変異が見られるようです。 このような「白紋型」は非常に珍しいものです。
2016.07.17 対馬市上対馬町産
2016.07.17 対馬市上対馬町産


 
 
 
 参考文献  「日本産セミ科図鑑」(林正美他 2011)