撮影・採集した
興味ある対馬の蛾

●はじめに
九州本土から帰島した2004年,対馬市上県町樫滝においてコンデジによる蛾の撮影を開始しました。  農業用の誘蛾灯を玄関先に吊し,集まってきた蛾をできる限り撮影,場合によっては採集しようというわけです。 お出かけでなく居ながらのズボラ観察です。 3年間も続ければ,この地で見られる平地性の蛾をおおよそ把握することができると考えたのです。

・・・・・今年(2007年)で4年目に入りました。 初期の目的をほぼ達することができたのではないかと思っています。 種数も未同定の種を含めると900種を超えるほどになります。
メインの観察地である上県町樫滝は対馬の中でも何の変哲もない場所なのですが,そこはやはり対馬です! 対馬から新しく記録されると思われる種はもちろんのこと,分布上興味のある種も見ることができました。

このコンテンツでは,その中のいくつかを紹介します。 簡単なコメント等も記していますが専門家でもありませんし最新の情報を知りませんので,その点はご理解いただいた上でご覧ください。


一部の種についてレッドデータに関連した私見を述べています。 
このことについては,サイト「Mothprog.com」の中の「都道府県別蛾類レッドリスト」において管理人のがいすとさんが次のように書いておられます。
・・・・・レッドデータの扱う範囲は全生物ということになる。 しかし,情報の蓄積量,知名度,研究者の数,分類の進捗状況,種類数などの条件により,自ずとよく知られた小さなグループに偏ることになる。 昆虫では,チョウやトンボなどがあげられる。このようなグループでは,各種の生態についても厚みのある情報があるため,環境の変化の指標として有用である。 しかし,種類数がすくないため,これらのグループだけで環境を全て反映しているとは言えない。 蛾類は非常に種類が多く,より多くの環境の指標として使える可能性がある。 しかし,研究者数に対して種類数が多すぎ,各種の情報が少ないことなどから,統一した見解を出すには及んでいない。 また,レッドデータブックに掲載されている種でも,少ない情報や古い情報に基づき誤った見解をしていることも十分考えられる。・・・・・
全くの同感です。 特に後半部の警鐘には謙虚に耳を傾けたいものです…。
  

※(私的)対馬未記録=調べた範囲の文献やサイト「みんなで作る日本産蛾類図鑑」に分布地として対馬が入っていない種を基本としているので,既にどこかに記録が存在することもあります。

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