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■なぜ,ヒメウラナミジャノメ は対馬に分布しないのか? | ||
ヒメウラナミジャノメは日本本土,朝鮮半島にごく普通に見られ,個体数も多いといわれています。 お隣の壱岐島にもごく普通に分布しています。 なぜ,対馬にだけいないのかとても不思議です。 しかも,対馬においてヒメウラナミジャノメの生息を制限するような要因が見あたりません。 ここで気になるのが近縁のウラナミジャノメの存在です。 下に分かりやすいように整理してみました。 少々荒っぽいのですが,生息環境によって大まかにとらえるとこのようになります。 対馬のウラナミジャノメは明所から林縁まで好むのに対して,本土のウラナミジャノメはどちらかといえば林縁部を中心に暗所を好む傾向にあります。 つまり,本土においてヒメウラナミジャノメが生息する環境に,対馬ではウラナミジャノメが進出していることになります。 |
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このようなことから,かつてヒメウラナミジャノメが対馬に生息していた時代があったにせよ,ウラナミジャノメと生態的に競合関係にあったことは想像できます。 もしかしたら,ヒメウラナミ的環境に適応したウラナミジャノメが,ヒメウラナミジャノメを駆逐したのかもしれないのです。 |