■肩口の赤紋が鮮やか  カタモンクビナガハムシ Lilioceris scapularis (Baly)  【ハムシ科】
クビボソハムシの仲間です。 

日本にこの属は10種ほど生息していますが,このカタモンクビナガハムシとクロバネクビボソハムシとは対馬だけに生息する大陸系の昆虫です。
上翅肩口部が鮮やかな朱色をしています。 寄主植物はシオデを確認しています。
▲シオデの葉を食べる  2016.05.26 対馬市厳原町
2016.05.26 対馬市厳原町 2016.05.26 対馬市厳原町
▲交尾姿勢  2016.05.26 対馬市厳原町
2016.05.26 対馬市厳原町

 
成虫がいた茎を丹念に見ていくと卵が見つかりました。
産卵後の経過日数は不明です。 卵期は今までの観察から5日未満ということを確認しています。 色はご覧のとおり,長さは2mm弱といったところでしょうか。
若葉のほぼ中央、主脈に沿って産み付けられていました。
2016.06.11 対馬市厳原町
2016.06.11 対馬市厳原町 2016.06.11 対馬市厳原町

 幼虫
▲孵化直後の初齢幼虫幼虫 2016.06.11 対馬市厳原町 ▲群れていることが多い。 体長3mmほど。 2016.05.26 対馬市厳原町
2016.06.11 対馬市厳原町
▲終齢幼虫 2016.06.01 対馬市厳原町
2016.06.01 対馬市厳原町 2016.06.01 対馬市厳原町
2016.06.01 対馬市厳原町

 
クビナガハムシの仲間は土の中で蛹化するということです。 そこで,確認のためカタモンクビナガハムシの終齢幼虫を2頭採集してきました。(6/11)
容器に土を敷き詰め,シオデの葉を与えてみたのですが全く食べることなくその日のうちに土の中に潜りました。

2日後,様子を見るため慎重に土をの中を探してみました。 地表から1cm程の浅いところで蛹化のため造ったと思われる土繭が見つかりました。 土繭はクモの卵嚢のような感じの質感がしました。 恐らく幼虫が口から吐き出した糸のようなもので造られたのでしょう。
中の様子を調べるため1つの土繭を破ってみました。 そこには前蛹の状態の幼虫がいました。

土繭の形は卵形で,長い方は8mmでした。
2016.06.13 対馬市厳原町 2016.06.13 対馬市厳原町

土繭を造って蛹化体勢に入った2頭の内,土繭を破った方が気になっていましたが,無事蛹を確認しました。(6/16)
体長6mm。

この後、蛹の色彩は暗く落ち着いてきたものの大きくは変化しませんでした。 この個体は無事羽化しました。(6/25) 蛹期9日。
2016.06.16 対馬市厳原町 2016.06.16 対馬市厳原町

 成虫(標本)
2016.06.25 対馬市厳原町