2004年 対馬のむしムシ採集・観察記 | ||||||||||||||
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●予鳴き | 天気予報では曇か,へたすれば雨でも降るのではないかと覚悟していたら,朝から薄日が射している。 これが今年最後のケナガの調査になるかもしれないと思い,上県町佐護に出かけてみることにした。 佐護椋梨の発生地を前回とは別角度から…。 チョウセンケナガニイニイの発生地 佐護椋梨 着いてしばらくたった午前10時過ぎ。 1頭が鳴き始めのウォーミングアップを開始した。 ジィ−−−−(約3〜4秒間)チィ−チィ−チィ−・・・(約5秒間に15回前後) この鳴き方を20〜30回繰り返した後で,本鳴きチィ−チィ−チィ−に移行した。 この予鳴きは体温を上げるためのものかもしれない。 |
●ボキッ! | 椋梨では♀もいなかったので,次の発生地佐護深山へ移動。 発生地 佐護深山(右手の雑木林) ここでも,わずか1♂が高いところで鳴いているだけ。 佐護深山の発生地と鳴き声確認地点 川沿いの方は樹高4〜5mのヤナギに似た植物の群落が広がっている。 ※hidebowさんにコウライヤナギだと教えていただいた。 奥の方で鳴いているのが聞こえてくる。 足場はよくない。 思い切って突っ込んでいくか,やめるか…。 チョット迷ったがもちろんGO!。 慎重に慎重に鳴き声に近づく…。すぐそばまで来ているのに,なかなか確認できない。 ・・・と,飛んで,すぐ近くに止まってまた鳴き始めた。 カメラを構えたが,細い枝の重なりでピントが全く合わない。 何というピンボケ 矢印の所に・・・ 樹木はコウライヤナギ Salix koreensis Anderss ネットを慎重に近づける…。 ・・・・あと10pというところで,また飛んだ! 奥にクモの巣にかかって,何とこちらに戻ってくる。 射程距離! 完璧! もらった! えいやっ! ボキッ! ギャオーッ! 網が…。グラスファイバーの柄が・・・わぉっ,真っぷたつ!? 肝心要の時にご臨終です…。 ・ ・ ・ (>_<) 今日は運がなかったのだと自分に言い聞かせる。 結石山城跡に上がり,昼食をとる。釜山は見えない。 |
●あこがれの♂ | 帰り。 つれ合いが「もう一回,見てみようよ。」と言う。 ケナガに関しては女神様の御神託である…。 聞かないときっと罰が当たる・・・かも。 で,結果はというと, 懸命に鳴いている♂ (2004.10.30 対馬市上県町佐護深山) ピントはかなり甘いが・・・。雰囲気は伝わるかと。 樹木はコウライヤナギ Salix koreensis Anderss 今年のケナガは♂♀ともに生態写真を撮ることができたし,採集もできた。 しかも,抜け殻のオマケ付きで…。 発生個体数の悪さからすれば,上々のできであった。 来年の楽しみが一つ増えたなぁ・・・。 |