2004年 対馬のむしムシ採集・観察記

Super
ゼフィルス
林道
採集・観察日(天気)
2004.6.10(曇)
  
採集・観察地
 A:上対馬町SuperZ林道
   
hidebowさん案内の地にゼフィルスの輝きは見られるのだろうか…。

●3日前 話は3日前にさかのぼる…。

長崎市内の某所でhidebowさんと食事をしていた。

「どっか,カシワが生えとるとこ,知らんかねぇ?」

「ゼフィルスか?」

さすが,hidebowさん,チョウを調べている者にしか分からないような言葉を知っていらっしゃる。

「うん,どっかないね?」

何でもそうだが,hidebowさんはテンポが速い。セッカチ(失礼)とまではいかないが,どうも性分らしい。

「いいとこ知っとっけ連れて行くぞ,今度来い,すぐ来い!」

という経緯で,平日しかも時間は午後5時を過ぎたというのに,anbowさんと二人でhidebowさん宅へ車を走らせている。


●凄いの一言 hidebowさん宅到着…。

時間も時間だけに,直ちにポイントへ案内していただく…。

車中,「今日はイノシシ食わすっぞ!」
二人,「・・・・・?!」

現場に着いた…。

林道に入り2・3分歩いた時点で,
(むむっ! ここは雰囲気がいいぞ…。)と直感する。


 名付けて:Superゼフィルス林道 と 2bowさん


雑木に混じって,コナラ・アベマキ・カシワが適当に生えている。樹高も高からず低からず…である。
さらに,オカトラノオの小群落のおまけつき…。

早速,ミズイロオナガが飛ぶ…。

「おっぞ,いくつでんおっぞ!」とhidebowさん。

植樹の周りを,ウラジロの♂同士が数頭もつれ合いながらが乱舞している。このチョウは夕刻に活発に活動することが知られている。


 カシワの葉に止まるオオミドリシジミ♂

数頭採集…。

♂は発生の終期らしくほとんどがスレているが,♀は新鮮な個体が多い。

「どけ,見せてみい。おーう,これがそうか。きれいやのう。」

何とか写真に撮ろうとするが,なかなか止まってはくれない…,風も強い…。


 休止するウラジロミドリシジミ♀


このポイントは,今まで知ってる対馬のゼフィルスポイントの中でも最高であろう。対馬に生息する5種類のゼフィルスの内,3種類を確認することができた。アカシジミのいる可能性も十分感じられた。

また,この林道は植生も豊かなので,チョウに限らず様々な昆虫の採集・観察にも素晴らしい環境だと思う。

「SuperZ林道」と名付けておこう…。


 クロツバメシジミ


 食草と思われるツシママンネングサ


わずか小1時間であったが,充実した時間を過ごすことができた。
今度は,じっくり生態写真を写しに訪れたい。



●もつべきは…。 最後はhidebowさん宅で手料理のイノシシを頂きながら,いろんな話に花が咲き,楽しいひとときを過ごすことができた。

やっぱり,もつべきは優しい(?)先輩と頼りになる後輩であることを実感した1日だった。


■記録 ■チョウの採集・目撃記録■

 《採集》
 ・ウラジロミドリシジミ 2♂2♀(多数目撃)
 ・オオミドリシジミ 1♂
 ・ミズイロオナガシジミ 1頭

 《目撃》
 ・クロツバメシジミ 1頭
 ・ルリタテハ 1頭
 ・アカタテハ 1頭
 ・クロアゲハ 1頭