2004年 対馬のむしムシ採集・観察記 | |||||||||||||||||||
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2004.6.5 ●天気は最高! |
朝から,まさに五月晴れ…。 9時頃には気温もぐんぐん上がってきた。 ポイントでは,きっとカエデの周りをミスジチョウが飛び回っていることだろう。 自然は初夏のよそおい…。 つれ合いの到着を待つ間に,モンシロチョウの写真でも撮って時間をつぶしたしたが,気持ちはミスジポイントに飛んでいるのが分かる…。 吸蜜するモンシロチョウ♀ 第2化 |
●つっ,ついに…。 | 10時半前,ようやくつれ合いが到着。 長時間の車の運転にもかかわらず, 「さあ,行きましょう!」 「なぬ?」 こっちの気持ちを分かってくれているらしい…。 ではお言葉に甘えて,いざ出発! ポイントまでの道程で,各種アゲハ類やテングチョウなどを見る。 この時期,対馬のテングチョウは「湧いている」という表現がピッタリするほど個体数が多い。 長崎県本土では,比較的珍しいらしいのだが…。 道の両側の樹冠付近を注意深く見ながら進む。 と,その時,ヌルデの周りを飛ぶミスジチョウを発見…。 悲しい性か,一瞬頭の中に,(採るか?撮るか?)相反する思考が交錯するのが分かる。 車を飛び出したときは,手にしっかりカメラを握っていた…。 (我ながら自分をほめてやりたい瞬間!) 上手い具合に,ヌルデの葉に止まってくれた。肉眼でも立派な♀ということが分かる 遠いので,マクロはもちろん使えない。 4倍ズームにかけるしかない。必死にシャッターを切った。写りは別にして,とうとうミスジの生態写真をものにすることができた。 うーん,やっぱり厳しい! トレミングアップ…。 ヌルデに止まるミスジチョウ♀ もうこれで,今日の目的は達成できた。久しぶりの充実感である。 anbowさんの写真が♂だったから,これで♂♀揃った! 期待したミスジポイントには全く見られなかった。 発生の初期は♂が交尾のため♀を求めて盛んに活動するが,後半になると活動の仕方が変わってくるのかもしれない。 しばらくして,anbowさんご夫妻もご到着。 何でこんなつまらん趣味に私たちが付き合わされなきゃ・・・,とたまには口で言っても,態度の表さないところが素晴らしい! anbowさんから,アゲハモドキ(蛾)をプレゼントしていただいた。 |
●権現山へ | 舟志に抜け,オメガ局跡に行くことにする。 anbowさんの話では,チョットした公園が整備されているらしい。 途中,コナラの疎林を叩いてみるが,ミズイロオナガシジミも飛び出してこない。このあたりは,過去に大増での記録が残されている。 公園では2・3組の家族連れが楽しんでいた。 職場のmiyaさんから教えてもらった,権現山へ…。 ここも公園化されている。 ミヤマカラスアゲハ第2化の新鮮な♂が飛んでいる。今年はやはり全般的にチョウの発生が早いようだ…。 頂上から泉を望む (おまけ)記念写真 ここにはエノキが数本あり,ゴマダラチョウも見られた。 |
2004.6.6 ●ゼフィルス |
ミスジに熱中のあまり,この時期限定のゼフィルス類の調査を忘れていた。 ゼフィルスとは,年1回この時期から夏にかけて現れる中型のシジミチョウで,♂の翅表が青〜金緑色に輝く仲間である。 コナラ・アベマキ・カシワ・アカガシなどの林に生息しているが,どこにでも見られるものでもない。 豊玉町卯麦と糠の間にカシワの疎林があって,昔は比較的多くのウラジロミドリシジミやミズイロオナガシジミが発生していた。 厳原へ下るついでに覗いてみたが,ウラジロを1頭目撃できただけであった。時期がずれていたのか,いなくなったのか原因は分からない。 今年初めてのヒメジャノメ |
●クリの花 | 卯麦からの帰り,クリの花が咲き始めていた…。 クリの花には,ツシマキモンチラシという珍しい蛾が吸蜜にやってくる。(類型参照) 以前,この蛾がたくさんの見られた場所へ行ってみたが,花はまだ2分咲きで,あまり虫は訪れていなかった。 透明な羽をした昼に飛ぶ蛾(種名不明) 吸蜜するウラギンスジヒョウモン♂ 一昔前までは多数いたヒョウモン類も最近では激減してしまった。とても心配である。 来週また来てみることにしよう…。 歳とともに,晴天下でで動き回るのが辛くなってきた。体力の衰えを痛感する今日この頃である…。 |