2004年 対馬のむしムシ採集・観察記

採集・観察日(天気)
2004.5.29(曇)
  
採集・観察地
 A:上対馬町舟志−香ノ木山
 B: 
 C:
午後からのわずかに時間に女神はほほえむだろうか?

●梅雨入り 九州北部は梅雨入りだそうである。

うーん…。例年より1週間ほど早いと思うが,2ヶ月近くのシトシトはチョット憂鬱な気分である。

さすがに気象庁を裏切らないように朝から雨である…。

今年はミスジチョウの生態写真を何とかものにしたいのだが,仕方がないので午前中は買い出しへ…。

帰宅した頃には雨もやみ,薄日も射し始めた。午後の採集・観察は厳しいのだが,このチャンスは生かさなければならない…。


 天気も何とか回復


●ミスジポイント 目指すポイントは先週anbowさんから聞いている。

ミスジチョウは山地性のチョウで,対馬では渓流沿いの各種カエデ類の見られるところで発生してる…。

従って,このような環境は豊玉以南ではあまりなく,分布も対馬北部が密度的に高くなっている。

ポイント到着!


 ポイントの橋から 左右にイロハモミジ


 一足先に到着のanbowさん…。

調子がよければ,川沿いを飛んできた奴がこの橋を越えていくらしい…。

 「少し見たちゃばってんね…。」とanbowさん…。

しばらく一緒に橋の上に立っていたが,2頭ほど遠くに目撃したのみでなかなかやって来ない。

午後3時近くの時間帯は,やはり厳しいのかも…。

第2に目的であるウラボシの写真撮りへGO!


 
●神奈川くん ウラボシポイントの入口に軽のレンタカーが止まっている…。

先ほどanbowさんが会ったという神奈川から採集にきた若者だろう…。

車を降りたとたん,ウラボシの新鮮な雄がお出迎え…。カメラを構えたがなかなか止まってくれない。

いつの間にか,神奈川くんがそばで見ている…。

うーん…。この人,きっと忙しい仕事の中で貴重な休みを,しかも高い旅費を払って来たんだろうなあ…。とか,ついつい考えてしまう。

「あっ,採られていいですよ。」

神奈川くん,にっこり笑って,

「ごちそうさまです…。」

神奈川くんの前途にチョウ多からんことを・・・・・・。

ここの環境は,ウラボシにはgoodである。かつての大星林道を思い出す。


 新鮮な♂

写真を撮ろうとすると,網を持ったつれ合いが,

「ねえまだ?採っていーい?」

そう言えば,ここ十年ほど採集してなかったかもと,お願いすることにした…。

結局,つれ合いが2頭採集…。標本ラベルには正確に「採集:つれ合い」と書かなければならない…。


 上とは別の個体♂

道端のクヌギのシイタケ原木で,


 ハラアカコブカミキリ 小さい方が♂

このポイントでは,ミスジチョウ2頭を見ることができた。


●帰路 ミスジポイントへ戻るが,anbowさんも未採集…。

時間も時間なので,この辺で打ち上げと車に乗り込んだ瞬間,ミスジ出現!

地面低く,今にも止まりそうな感じで飛んでいる…。

「anbowさん,すまん。写真撮らせて・・・・。」

しかし,無情にも橋を渡って姿を消してしまった。

anbowさんには申し訳けないことをした・・・ごめんなさい。



 ルリタテハ 越冬個体にしては新鮮

帰路の途中,感じの良さそうな場所があり,今年初めてのミスジチョウを1♂ゲット!


 アザミで吸蜜するモンキアゲハ

結局,今日のミスジチョウの写真撮りはおあずけ…。

明日晴れたら,再度チャレンジしてみようと思う。
●おまけ
 玄関口にいた毛虫ちゃん

つい今さっき届いたばかりのanbowさん撮影のミスジチョウ…。


 対馬産ミスジチョウの貴重な生態写真

撮りたいなあ…。anbowさん,ありがとう!


■記録 ■チョウの採集・目撃記録■

 《採集》
 ・ツシマウラボシシジミ 2♂
 ・ミスジチョウ 1♂

 《目撃》
 ・テングチョウ 少数(新鮮)
 ・クロアゲハ
 ・カラスアゲハ
 ・モンキアゲハ
 ・アオスジアゲハ
  いずれも数頭
 ・アカタテハ 少数
 ・ルリタテハ 少数(越冬個体)
 ・キチョウ 少数