虫つれづれ 2005.1

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 01.28  もしかしたら・・・かも?  オキナワクロホウジャク大陸亜種?
 01.30  対馬産ネブトくん 
 ネブトクワガタ


2005.01.28(金) なかなか…。

このところ,web図鑑「対馬の蛾類」の作成を集中的にやっていたので,本館の更新が滞ってしまっている。

昨年春から撮りためた蛾の生体画像の方も,種名が判明したものが50%にいかない状態である。

何せ,度素人なもんだから,図鑑とにらめっこしながらボチボチと進めているのである…。

UPできるのは,一体いつになるのやら…。



1425

対馬の蛾については,

 1.対馬の生物 1976年 長崎県生物学会
 2.対馬の蛾類 1980年 渡辺 徳(日本蛾類学会)

がまとまっている。

また,その後の記録については,

 webサイト 「みんなで作る日本産蛾類図鑑V2」

 ⇒ [http://www.jpmoth.org/]

がよく拾ってくれている。

この3つの資料を整理してみると,対馬の蛾の総種数は

1425 であった。



webサイトはダメ!

生態画像だけでは同定に難があるし,正式な報告となると,少しずつ標本も作成しておかなければならない。

いつかどなたかが掲示板にかかれていたように,web上での発表は,まだ学会では認められていない…。

web上でも正式報告として認められるようなシステムに一日も早くなってもらいたいものだ。

投稿規定をしっかりしたものにすれば可能だと思うのだが,いかがだろう・・・・。

そのような公式の場(webサイト)がでてくることを期待したいものだ…。



チョット違うぞ…。

それはさておいて,


 ホウジャクの1種 2004年9月20日 厳原町豆酘崎

この蛾は,ダンギクで吸蜜していたのを採集したのだが,どうしても同定できなかった。

そこで,いつもお世話になっている佐賀昆虫同好会のdisparさんにメールでお尋ねしたところ,


・・・オキナワクロホウジャクM. corythus だと思います.
ただし,大図鑑に載っている琉球の亜種と同一であるかは疑問です。
大陸の亜種の可能性が高いと思います。

最近,スズメガの写真を世界的に有名なサイトに提供されたと思いますが,そのサイト
(※)には大陸の亜種の写真がありますので,参考になさってください。


とご教示いただいた…。

※  ⇒ [http://tpittaway.tripod.com/china/m_lut.htm]

さすが詳しい方は凄いものである…。

disparさんも同様の個体を得られているという。(未発表)



サイトの管理人さんの見解は?

disparさんに紹介していただいたサイトを見てみると,

確かにオキナワクロホウジャク( Macroglossum corythus platyxanthum Rothschild & Jordan, 1903)の大陸系亜種である,

Macroglossum corythus luteata Butler, 1875

に近いようだ。

管理人さんに画像を提供してみたら,しばらくしてやはりオキナワクロホウジャクの大陸亜種として取り扱われていた。

間違いないとすれば,

亜種ではあるけれど,日本未記録の蛾が増えたことになる。

disparさんも言われていたけど,やっぱり正式にペーパー上で発表しないといけないんだろうなあ…。



2005.01.30(
小さいけれど…。

ネブトクワガタは最大でも30ミリに達するかどうかの小さいクワガタムシである。

小さいけれど,♂の顎なんかはとってもカッコイイのだ…。

ツシマヒラタやオオクワガタのように「大きいことはいいことだ!」も魅力なんだろうけど,

私的にはネブトの渋いかっこよさの方も捨てがたいと思う。

対馬ではモミの木の樹液に集まっているのを時々見かけることができる。



それでは,手元にある21個体を…。

 対馬産ネブトクワガタ Aegus laevicollis subnitidus

   

   

   

   

   

   

   

 採集地:対馬市上県町(モミの樹液にて)

国内のネブトクワガタは島嶼を中心に9亜種ほどに分けられているが,対馬産はどうなんだろうか?


橙黄色の斑紋が大陸亜種と一致